代表の瀬下です。
この夏に竣工した「house h/d」
季節外れの台風接近を前に設計した阿相さんと撮影にお邪魔してきました。
お引き渡しをしたあと、SNSでみかけたり、ご招待頂いたり「その後」に触れる機会はある。引き渡したその日からそこで暮らす人たちの「色」に変わり始める。
わたしたちのお客さまは「共につくった」仲間だ。
どのような色を好み、どのような質感を好み、どのような空気を好むのか。
その過程で自然とわたしたちも共有している。
2ヶ月が経過して、若い夫婦らしい家具が増えていた。
夫婦でくつろぐ淡いブルーのソファの素材はファブリック。
時々、階下で暮らす両親と食卓を囲めるようにと四人で座るダイニング。
赤い薬缶はふたりがそれまで暮らしていたアパートで使っていた品だ。
撮影は阿相さんに任せて、ぐるりと歩き回る。
居心地はよく、誠に図々しいことではあるが「我が家」を感じる。
教師をしているふたりはたくさんの本を持っている。
随所に設けた書棚には教育書から小説、絵本などが並ぶ。
洗面台には二本の歯ブラシ。
こんな空間に立つと下腹が引き締まる。
いつまでもこのような穏やかな空気が漂う家であって欲しいと本気で願うからだ。
別に時代の風雲児にもなりたいわけじゃない。
会社を大きくしたいわけでもない。
ただ、こういう嬉しくなる家をひとつでも多くつくりたい。
柄にもないようなことを思うようだが、本気で思うので恥ずかしげもなくここに記す。
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